まだ初心者だった頃にやってしまった大失敗、低体温症について。
10月下旬に谷川岳・西黒尾根に登った時の事。
天気予報では「晴れ」の予報でした。
しかし、登っている途中から天気が崩れ、ラクダのコルの手前(樹林帯上部の辺り)からパラパラと降り出しました。
合羽も持参していましたが、降り方が「パラパラ」だったので、「このぐらいなら大丈夫だろう」と思い、合羽を着ずにそのまま登りました。
雨が続いていましたが、疲れてきたし、早く到着したいし、「あと少しだから大丈夫」と思い、そのまま歩き続けました。
そして樹林帯を抜け稜線に出た途端にかなりの強風が。
塗れたウエアに冷たい強風で一気に体温が奪われました。
雨だったために立ち止まるのを躊躇して、エネルギー補給もしていませんでした。
10月下旬の2000m級の山で雨。当然気温も低いです。
体が冷えて震え出してからでは遅い。
震えが出てから「ヤバい」と思って慌てて合羽を羽織りましたが、一度体温が下がってしまうと簡単には戻りません。
肩の小屋が開いていたので、小屋に寄り、エネルギー補給をして、丸まってじっとする事30分。だんだん震えが収まり、体温が戻りました。
動けるうちにエネルギー補給をしたのが良かったみたいです。
体が温まり、動けるようになったので、無事に下山することが出来ました。
肩の小屋があって良かった。
本当に助かりました。
失敗の最大の原因
「このぐらいの雨なら大丈夫」
「あと少しだからこのまま行ってしまおう」と思ってしまったのがいけませんでした。
甘く見ていた自分を大反省しました。
学んだこと
守らなければいけない事、甘く見ていた基本的な事を学びました。
早めにレインウエアを着て、体を濡らさない。
樹林帯では風が弱くても、稜線に出ると強風である事が多い。
標高が上がると気温が下がる。
エネルギー補給をしなければ、動けなくなる。(時間を決めてエネルギー補給をする)
晴れの予報でも雨が降る事がある。
雨が降っていても手軽に摂取できるゼリードリンクなどを携行する。
低体温症の症状
深部の体温が35℃以下になる
体が震える
呼吸がゆっくりになる
手先をうまく使うことが出来ない
症状が重症だと
意識がもうろうとする
意識が無くなる
低体温症の対処方法
軽度の場合
服が濡れている場合は着替える
暖かい環境に移す
毛布などで覆う
暖かい飲み物やカロリーがあるものを摂取する
重度の場合
毛布などでくるみ、救急搬送する
低体温症は、軽度のうちに早く対処すると回復も早いです。
重症化する前に対処することが大切です。
特に山では体を冷やさないことがとても大切です。
冬はもちろんですが、夏でも予備の防寒着は必ず携行すること。




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